1ページ目:推しの本屋
初めまして。
文芸サークル鈴北糸(すずきたいと)のかまちょな酒豪こと、北です。
ついにこの瞬間がキタキタ。ブログ初参戦です。鈴北糸の構成メンバー鈴、北、糸の3人が交代で更新していきます。普段はPixivで短編小説を書いていますので、良ければそちらにも遊びに来てください。鈴北糸の詳細はTwitter(@rinhokusi)でご覧いただけます。
さて今日は、わたくし北の推しの本屋について語りたいと思います。
それはずばり、姫路駅の構内にある本屋「ブックスタジオ姫路店」です。いくつかチョベリグポイントをあげていこうと思います。
・選書センスの塊
―これは経費で落ちません!がドラマ化される前、偶然作者の青木祐子先生のサイン入りの本が並んでいました。サインが入った小説を初めて見た嬉しさで、青木先生のこともこれ経のことも全く知らないままノリで3巻まとめて購入。もともと「トッカン」、「天才女医、アンが行く」「和菓子のアン」などギャグ要素強めのお仕事小説が好きだった私はその後見事に森若さんワールドにハマったわけですが、そうこうしているうちにこれ経はドラマ化が決まり、あっという間にバズりましたね。全体的に配役が神がかっていましたが、個人的には伊藤沙莉ちゃんが好きでした。ちなみに、最近読んだお仕事小説で一番面白かったのは、新川帆立さんの「元彼の遺言状」という女性弁護士が主人公の小説です。
―店員さんのおすすめがいちいち私のツボを刺激するんです。店員のイチオシ!と銘打ったポップと並べられていた「最強の教訓!世界史」を読んだのですが、東ローマ帝国の皇帝ユスティニアヌスの奥さん、テオドラがとても良くできた女性だったというエピソードが一番好きです。この本では「名君の陰に賢妻あり」という表現が使われていて、それが私のツボをゴリゴリ刺激しました(笑)。有名人って、成し遂げた偉業の知名度が一人歩きしがちですよね。でも、有名人の伝記なんかを読むと、どんなに超人的なエピソードを持つ人でも、その人自身の人間らしいエピソードが書かれていてそれが割と好きだったりします。
・コスパの良さ
―改札の外に本屋があるのはよくあるパターンですが、この本屋は改札を入った後にあるのが良いんですよね。在来線の改札をくぐった人と、新幹線口の改札を出入りする人が利用できる位置にあるのがミソ。コンビニでちょこっと物を買うには長すぎる、かといって飲食店に入るには短すぎる電車の待ち時間。あとはもう列車に乗るだけの人が、微妙な空き時間を潰すのにぴったりなわけです。ここに本屋を置こうと提案した人、すごい。
・狭いのに意外とジャンルに富む品ぞろえ
―小説ばかりではなく、ビジネス書や漫画、雑誌、国内海外ガイドブック、文具も取り揃えています。本屋だし、当たり前じゃん?と思うことなかれ。行ってみれば分かります。あれだけの限られた面積にこれほど多様な品を置けるのはすごいです。新幹線を利用し全国に出張するサラリーマンから、在来線を利用し通学する地元の学生まで幅広い客層に対応しているわけです。駅の利用者に合わせたラインナップの中で、いかに刺さる商品を置くか。やはり、店員さんの選書センスが良いとしか思えない…!
とはいえ、お客さんがいなさすぎるが故に貸し切り状態になり、なんちゃってセレブ感を味わえる商店街の小さな本屋や、入った時のワクワク感がたまらない、高層ビルの1フロアやビルまるごと一棟を占めるような規模の本屋も、たまには恋しくなるものです。
それではまた!次は鈴北糸の太陽神こと、鈴のターンです。乞うご期待!
*おまけ*
最近、何か資格を取りたいなと思い漢字検定の勉強を始めたのですが、問題集で「暮色蒼然」という四字熟語を学びました。「暮色」は夕暮れ時の薄暗い色合いを、「蒼然」は薄暗くぼんやりした様子を指す言葉です(デジタル大辞泉参照)。つまり、暮色蒼然はじわじわと色が変わっていく夕暮れ時の色を表す言葉なんです。なんて素敵。あのなんとも言えない色、日によってまちまちの色を指す言葉がちゃんと存在するんですね。
ここでふと、暮色の対義語って何だろうと思いました。
「日が暮れる」と対になる表現が「日が昇る」だから、昇色かな?と予想し調べてみました。
すると…
暮色の対義語は、「暁色(ぎょうしょく)」という言葉でした。
日が暮れるのと対になる表現として、「暁(あかつき)」を持ってくる粋な感性にしびれました。
くううう、やられたあああ!!どんだけ~~~!!
そんなわけで、最近私が気に入った暮色蒼然の写真がこちらです。